PTSD

暗い部屋でうずくまる女性

PTSDは、非常に恐ろしい出来事やトラウマを経験した後に発症する精神的な障害です。交通事故や自然災害、暴力事件、戦争体験など、命に関わるような出来事を経験した人が、長期間にわたりその出来事に対する強いストレス反応を示すことがあります。PTSDは、生活の質を大きく損なうことがあり、適切な理解と治療が必要です。ここでは、PTSDの症状、原因、種類、治療法について詳しく解説します。

PTSD・トラウマとは

トラウマとは、事故、災害、暴力、虐待、性被害など、強い恐怖や衝撃を伴う体験によって心に残る傷つきを指します。その後、体験が突然よみがえる、悪夢を見る、関連する場所や話題を避ける、常に緊張して眠れない、感情が麻痺したように感じるなどの反応が続き、日常生活に支障を来す状態をPTSD(心的外傷後ストレス障害)といいます。こうした反応は、心が危険から自分を守ろうとすることで起こるもので、誰にでも生じる可能性があります。本人の弱さや気持ちの持ち方が原因ではありません。一人で抱え込まず、つらさが続く場合はご相談ください。

当院の治療方針

当院では、PTSDやトラウマに関連して生じる不眠、強い不安、気分の落ち込み、緊張、いらだちなどの症状に対し、外来での薬物療法を中心に対応します。症状や生活への影響を確認しながら、お薬の必要性や種類を慎重に判断し、日常生活での負担を減らすための環境調整についても助言します。一方、トラウマ体験を詳しく扱う専門的な心理療法や、集中的な治療が必要な場合には、専門機関をご案内します。また、自傷・他害のおそれ、強い希死念慮、著しい興奮や混乱など、外来診療のみでは安全の確保が難しい重症・危機的な状態では、入院設備のある医療機関と連携します。状態に応じて適切な治療につながることを大切にしています。

PTSDの症状は?

PTSDの症状は、主に以下の4つのカテゴリーに分類されます。

再体験症状

フラッシュバック

トラウマとなった出来事が突然頭に浮かび、その場にいるかのように感じることがあります。日常生活の中で突然体験するため、大変辛いものです。

悪夢

トラウマに関連する悪夢を見ることが多く、眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めたりします。

侵入思考

トラウマとなった出来事が突然頭に浮かび、コントロールできずに繰り返し考えてしまいます。

回避症状

場所や人を避ける

トラウマに関連する場所や人を避けるようになります。例えば、事故現場や暴力を受けた場所などです。

感情の鈍麻

感情が鈍くなり、喜びや悲しみを感じにくくなることがあります。人間関係が希薄になることもあります。

無関心

趣味や活動に対して興味を失うことがあります。以前楽しんでいたことが楽しめなくなります。

過覚醒症状

過度の警戒心

常に緊張していて、周囲の状況に対して過敏になります。例えば、音に敏感になったり、突然の動きに驚きやすくなります。

睡眠障害

眠れなかったり、熟睡できなかったりします。悪夢もこの一因です。

イライラや怒り

ちょっとしたことでイライラしやすく、怒りっぽくなることがあります。家族や友人との関係が難しくなることもあります。

否定的な認知と気分

自己評価の低下

自分を責めたり、自信を失ったりすることがあります。自分を価値がないと感じることが増えます。

過去への固執

過去の出来事について繰り返し考え込むことがあります。これは侵入思考の一部とも言えます。

絶望感

将来に対して希望を持てなくなることがあります。未来が暗く感じることが多いです。

これらの症状は、日常生活に深刻な影響を与えることがあります。例えば、仕事や学業に集中できなくなったり、人間関係がうまくいかなくなったりすることがあります。

PTSDの原因は?

PTSDの原因は、非常に強いストレスやトラウマ体験です。以下のような出来事が原因となることが多いです。

自然災害

地震、津波、台風などの大規模な自然災害。突然の災害で命の危険を感じた体験がトラウマになります。

暴力事件

交通事故、暴行、性的暴行などの暴力的な出来事。自分が直接被害を受けたり、目撃したりすることが原因です。

重大な事故

飛行機事故や列車事故など、大規模な事故。事故の現場にいたり、被害者となったりすることがPTSDを引き起こすことがあります。

戦争や紛争

戦場での体験や、戦争の影響を受けた地域での生活。戦闘や爆撃を直接経験したり、目撃したりすることがPTSDの原因になります。

その他のトラウマ体験

いじめや虐待、重大な病気の診断など。長期間にわたるストレスが原因となることもあります。

これらの出来事を直接経験したり、目撃したり、親しい人が経験したりすることで、PTSDが発症することがあります。

PTSDの種類は?

PTSDにはいくつかのタイプがあり、それぞれの症状や特徴に基づいて分類されます。

急性PTSD

トラウマ体験から3か月以内に症状が現れるタイプです。早期に治療を受けることで、症状の改善が期待できます。

慢性PTSD

トラウマ体験から3か月以上経過しても症状が続くタイプです。症状が長期間続くため、治療に時間がかかることがあります。

遅発性PTSD

トラウマ体験から6か月以上経過してから症状が現れるタイプです。時間が経ってから症状が出るため、原因の特定が難しいことがあります。

複雑性PTSD

長期間にわたるトラウマ体験(例えば、虐待や捕虜経験)によって発症するタイプです。複数の症状が重なり、治療が難しいことがあります。

PTSDの治療は?

PTSDの治療は、個々の症状や状況に応じて異なりますが、一般的には以下の方法が用いられます。

心理療法

認知行動療法(CBT)

ネガティブな思考パターンを変えることで、症状の改善を図ります。トラウマ体験に対する認識を変え、前向きな考え方を身につけることを目指します。

エクスポージャー療法

トラウマ体験を段階的に思い出し、慣れていくことで症状を軽減させる方法です。安全な環境で、少しずつトラウマ体験に向き合うことを学びます。

EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)

眼球の動きを利用して、トラウマ体験の再処理を行う方法です。トラウマに関連する感情を整理し、心の負担を軽減します。

薬物療法

抗うつ薬

セロトニンやノルアドレナリンのバランスを整えることで、気分を安定させる効果があります。特にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が一般的です。

抗不安薬

不安や緊張を和らげる効果がありますが、長期使用は依存のリスクがあるため、医師の指示に従うことが重要です。

睡眠薬

睡眠障害がある場合に使用されますが、こちらも長期使用は避けるようにします。

生活習慣の改善

規則正しい生活

十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動が心身の健康を保つのに役立ちます。

ストレス管理

ストレスを軽減するためのリラクゼーション法や趣味に没頭する時間を持つことが効果的です。ヨガや瞑想、呼吸法などもおすすめです。

サポートグループ

同じような経験を持つ人々と交流することで、孤立感を減らし、共感や支えを感じることができます。サポートグループに参加することで、自分の気持ちを共有し、他の人の経験から学ぶことができます。

よくあるご質問

出来事を詳しく話さないと受診できませんか?

初めから体験のすべてを詳しく話す必要はありません。話せる範囲で、現在困っている不眠や不安、気分の落ち込みなどをお伝えください。

仕事を続けながら通えますか?

平日は夜22時まで、土日・祝日も診療しています。症状や勤務状況を確認しながら、仕事と通院を両立できる方法を一緒に検討します。

専門的な治療が必要な場合はどうなりますか?

専門的なトラウマ治療や入院を含む治療が必要と判断される場合には、状態に応じて専門機関や入院設備のある医療機関をご案内し、連携して対応します。

最後に

PTSDは非常に辛い症状を伴うことがありますが、適切な治療を受けることで、症状の改善が期待できます。もし、あなたや周りの人がPTSDの症状に悩んでいる場合は、一人で抱え込まず、専門家に相談することをお勧めします。ココロセラピークリニックでは、皆さまお一人おひとりの状態に合わせた治療で、心と体の健康をサポートしています。どんな小さなことでも、どうぞお気軽にご相談ください。

診療時間 月 火 水 木 金 土 日祝
10:00〜 14:00 ● ● ● ● ● ● ●
15:00〜 22:00 ● ● ● ● ● − −
15:00〜 19:00 − − − − − ● ●

年中無休 平日22時まで診療

24時間Web予約可能 当日予約でそのまま来院できる

馬車道駅 徒歩2分 関内駅 徒歩3分

夜も安心して通える 安心な人通りと立地

休職診断書を 即日発行可能

再診はオンラインでも ご自宅から受診可能