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不安障害の治療法を徹底解説|医師推奨の3つの選択肢

[2025.05.23]

「理由もなく不安になる」「動悸や息苦しさで日常がつらい」——それは不安障害かもしれません。不安障害は、適切な治療を受けることで改善・回復が可能な“病気”です。本記事では、不安障害の基本知識から診断、治療法、セルフケア、相談先まで、わかりやすく解説します。悩みを抱えるあなたが、一歩を踏み出すための参考にしてください。

不安障害とは?「心配性」とは違う、治療が必要な状態

私たちは誰しも、将来への不安や人間関係での緊張などを感じることがあります。しかし、それが日常生活に支障をきたすほど強く、長期間続く場合は「不安障害」と呼ばれる精神疾患である可能性があります。不安障害は「気の持ちよう」や「性格の問題」ではなく、治療の対象となる病気です。

主な不安障害の種類

不安障害にはいくつかのタイプが存在し、それぞれ症状や治療方針が異なります。以下は代表的な種類です。

・全般性不安障害(GAD):日常生活の様々なことに対して過度に心配してしまう状態が6か月以上続く。

・パニック障害:突然強い不安感(パニック発作)に襲われる。

・社交不安障害:人前で過剰な緊張や不安を感じる。

・限局性恐怖症:特定の状況や対象(高所、閉所、動物など)に対して強い恐怖を抱く。

不安障害の治療法:3つの選択を徹底解説

不安障害の治療は主に以下の3つに分けられます。それぞれの特徴や効果、副作用などを理解することで、最適な治療を選ぶ助けになります。

薬物療法

不安障害の症状が強く日常生活に影響している場合、薬物療法が有効です。主な薬の種類とその特徴は以下の通りです。

・SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬):効果が穏やかで長期的に有効。副作用としては吐き気や眠気などがある。

・SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬):SSRIと似た効果を持ち、意欲低下にも作用する。

・ベンゾジアゼピン系薬:即効性があるが依存性のリスクがあるため短期使用が原則。

・βブロッカー:動悸や震えなど身体症状に対して効果的。

認知行動療法(CBT)

CBT(認知行動療法)は、不安を引き起こす考え方の癖や行動パターンに働きかける心理療法であり、多くの不安障害に対する有効性が実証されています。

米国心理学会(APA)や日本不安症学会でも、第一選択の治療法として推奨されており、以下のような手法が含まれます。

・認知再構成法:現実に合った思考パターンを育てる

・曝露療法:不安を引き起こす場面に徐々に慣れることで回避行動を減らす

・思考記録表:不安を感じた状況とその考え方を記録して客観的に見直す

治療期間は個人差がありますが、10〜20回程度のセッションで効果が現れることが多いです。

TMS治療(経頭蓋磁気刺激)

TMS(経頭蓋磁気刺激療法)は、脳の活動を磁気で調整する非侵襲的な治療法で、薬の副作用が気になる方に適しています。

なお、2024年現在、日本においてTMS治療は「うつ病」に限って一部保険適用されていますが、不安障害への適用は保険外診療(自費)となります。

・適応例:薬物療法が効きにくい全般性不安障害やうつ病を伴うケース

・治療内容:週3〜5回、約4週間通院が必要

・費用:自費診療が多く1回あたり5,000〜10,000円程度 自身に合った不安障害の治療方法や、そもそも自分が不安障害かどうかを知りたい方は、お気軽に当院にご相談ください。
 

 

不安障害で発作・強い不安が襲ったときの対処法【シーン別】

日常生活の中で突発的に強い不安やパニック発作に襲われたときの対処法を、シーン別に紹介します。

人混み

・深呼吸を意識して、ペースを落ち着ける

・イヤホンで落ち着く音楽を聴く

・無理をせず、一旦その場を離れる

電車・バスの中

・なるべく空いている時間帯を選ぶ

・優先席付近など降りやすい場所に立つ

・軽く目を閉じて呼吸を整える

会議やプレゼンの場面

・事前に話す内容をまとめておく

・不安を言語化して紙に書き出す

・目の前の人を「通行人」と思って話す意識を持つ

食事中

・落ち着ける人と食事をするようにする

・緊張したら少し席を外すなどして対処

・自分のペースで食べることを優先する

不安障害の経過と治療中の心構え

不安障害は症状が波のように変動することが多く、一時的に改善しても再び悪化することがあります。しかし、それは回復の過程の一部です。焦らず、根気強く治療に取り組むことが重要です。また、自分を責めず「病気であることを受け入れる姿勢」も回復を早める要因となります。

ご家族・身近な人のサポート方法

不安障害のある方を支えるためには、まず病気について正しく理解することが大切です。以下のような関わり方が有効です。

・本人の感情を否定せず、受け止める

・「気の持ちよう」などと決めつけず、病気として対応する

・必要以上に介入せず、本人のペースを尊重する

・支援に疲れたら、支える側も相談できる場を持つ

医療機関の選び方:安心して通える病院を見つけるには

不安障害の治療には、専門的な知識を持つ医療機関の受診が推奨されます。以下のような点をチェックして選びましょう。

・精神科または心療内科のどちらを選ぶか(重症度や併存疾患によって判断)

・医師との相性が良く、安心して話ができるか

・認知行動療法など希望する治療に対応しているか

・通院しやすい立地・診療時間であるか

・カウンセラーや心理士など多職種が在籍しているか

まとめ|不安障害は「治る病気」。一人で抱え込まず、まずは相談を

不安障害は、誰にでも起こりうる「心の病気」です。症状がつらいときには、ひとりで抱え込まずに専門機関へ相談してください。 ココロセラピークリニックではひとりひとりに寄り添ってカウンセリングや治療を実施しております。

迷った際は、ぜひお気軽にご相談ください。
 

 

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